Comverseの最高マーケティングオフィサー(CMO)、Benny Einhorn氏のインタビュー
Benny氏はComverseのグローバルマーケティング業務を総括しています。また、ポートフォリオマネージメント、コンスーママーケティング、ビジネスディベロップメント、広報、および最高技術責任者(CTO)も担当しています。
Q. 通信分野での膨大な経験から、通信産業の戦略的変曲点(Inflection Point)を簡単に説明していただけますか?
A. あるビジネスに変化が訪れたときの戦略的変曲点はチャンスにも脅威にもなりえます。
私は、通信事業者にとって生き残り前に進んでいくための短期的および長期的に取り組むべき4つの変曲点を見てきています。
最初の変曲点は、家庭のブロードバンドの導入による急激な成長です。この成長は、家庭という場所が人々の生活の拠点であり、習慣やライフスタイルを変えていく場所であることから特に重要です。もし、一般の人々が家庭でブロードバンドのスピードや利便性に慣れてしまったら、これを家の外でも使いたいと思うでしょう。このようなブロードバンドのコネクションは価値があり欠かせないものとなっています。人々はこれをいつでもどこでも使用するために喜んでお金を払うでしょう。いったん家庭でのブロードバンドが大量市場にのると、これがユビキタスとなるのは時間の問題だと思います。そして、このときが通信事業者や新興産業にとってこの市場が興味深く、魅力的なものとなるのです。
二つめの変曲点は、「IP化」と呼ばれるアプリケーションやサービスが出てきたことです。ネットワークインフラのIP標準ベースのアーキテクチャへの移行によって、相互運用性、コスト削減、およびVoIPソリューションの幅広い活用などの重要な開発がなされていきています。これらの開発によって、データとボイスサービスの総合ソリューションの提供が可能となり、従来の音声サービスプロバイダーにとっては脅威となっています。
次の変曲点は、主にWiFiや今後のWiMAXなどを通じた、ホットスポットまたはホットゾーンによる特に公共の場におけるワイヤレス通信の浸透です。ホテルのロビーから空港、公園まで、様々な場所で人々はブロードバンド通信を楽しむことができるようになります。もっと大きなスケールでいうと、経済成長や繁栄を促進するものとして、公衆ワイヤレス通信をサポートしている国や市もあります。ユビキタスの公衆ネットワークは、携帯電話事業者にとって深刻な脅威となりつつありますし、今後もそうあり続けるでしょう。
最後の四つ目の変曲点は、コミュニケーションサービスプロバイダーというものの定義が変わってきていることです。その国の規制にも多少は左右されるのですが、インターネットサービスプロバイダー(ISP)はボイスサービスプロバイダーにもなりつつあり、移動体通信事業者はデータも提供し、ディズニーなどのコンテンツプロバイダーはすべてのサービスを提供するようになってきています。そして、YahooやSkypeなどのポータルが総合インフォテイメントや通信サービスを提供しはじめています。このような集約が進むにつれて、かつて固定通信事業者または携帯電話事業者と呼ばれたものが、もはや存在しなくなってきているのです。この動向は産業に多くの課題とともに、既存の個々の事業者にとっては生き残りの脅威をもたらしてきています。表面的には、完全な通信サービスプロバイダーへのトレンドは明らかに存在していますが、どのように市場へ参入するか、どこに投資するかなど多くの重大な課題を残しています。そしてこれらの課題に対する間違った決断は深刻な状況を導いてしまうのです。
Q. これらの変化が通信事業者に影響するまでにはどれくらい掛かりますか? また、通信事業者の競争性を維持するためにComverseは何を提供するのでしょうか?
A. 既にこのような変化は通信事業者のARPUに影響を及していることからも、通信事業者は短期的そして長期的な戦略を同時に考えなければなりません。従って、主な課題はどのように彼らが課題に取り組んでいくかということになります。短期的な(2~3年)ものとしては、Comverseは競争性を向上させるために次にような手法を提供します。
1. 総合IP通信、クワッド・プレイ、および携帯アプリケーションなどの新しい領域から新たに収益を得る手法
2. On-Device Portalsによるコンテンツの検索・消費の促進、パーソナライゼーションや携帯電話機のブランディングの促進、および幅広いデバイスやアプリケーション間のメッセージングインタフェースを統合する統合メッセージング、などのオプションによる解約率削減
3. コスト削減、および単一プラットフォームで多くのサービスをサポートするInSight™ Open Services Environmentのようなソリューションを用いた経営効率の強化
長期的な計画(3年以上)としては、Comverseは接続性のみ提供するビットパイプから、幅広いサービスやアプリケーションを持つ「スマートパイプ(Smart-Pipe)」により消費者中心のエクスペリエンスを提供するプロバイダーとなる戦略転換を通信事業者に提案します。当社は通信事業者が「スマートパイプ」となるようお手伝いいたします。
1. ビリングソースとして通信事業者を使用して、モバイルインターネットおよびモバイルコマースの消費を向上させ、ポストおよびプリペイドの支払い手法両方においてリアルタイムにあらゆる収益を確保する総合ビリングソリューション
2. 通信事業者のネットワークから離れたサービスを効率よくサポートする手法を提供するMobile Internet Gatewayソリューション。このソリューションによって、通信事業者は「非公式サイト(off-deck)」のコンテンツプロバイダーにコンテンツ最適化、パーソナライズドモバイル広告、およびリアルタイム請求などを提供することができます。
3. 位置情報サービス、先端プロファイリング、パーソナライズドサービスなどのコンテキストアプリケーションを可能にするネットワークリソースの共有
Q. Web 2.0やユーザ中心のコンテンツの時代にComverseが果たす役割を教えて下さい。
A. Comverseは常に前へと進むビジョンを持つ企業です。当社はSecond Lifeの世界やユーザがアクティブでパーソナライズドコンテンツを作成するWeb 2.0の世界において我々の役割を模索してきました。ユーザ中心のコンテンツおよびパーソナライゼーションにおける当社の専門性を生かして、当社は通信事業者のニーズに応えるべくWeb 2.0の製品ポートフォリオを拡大する予定です。実際、最近の3GSM World Congressの展示会で、当社のInnovation Labは携帯端末におけるSecond Lifeの操作を実演し、Web 2.0の世界の一部を紹介しています。